ITSソサイエティ名古屋チャプタの設立にあたって

 1990年代半ばよりITS(高度道路交通システム),ASV(先進安全自動車)に関わる研究開発が活発に進められてきました.近年,センサや環境認識技術の高度化,低価格化に伴い,衝突被害軽減システムや,車線維持支援システムなどの自律センサによる運転支援システムが普及しつつあります.また,通信インフラの充実や,スマートフォンに代表される通信デバイスの普及に伴い,インフラ協調型の運転支援システムや,エネルギー効率の最適化を目指した交通システムの実用化も進みつつあります.

 これらの技術,システムにより,安心・安全・快適な交通社会システムの実現,交通事故の低減が期待されますが,更なるシステム提案,技術開発が求められており,この分野の研究開発はより一層活発になってくると予想されます.特に中部圏には数多くの自動車関連会社,研究機関が集中しており,学会や論文誌などにおいてこれらの機関の多くの研究成果に触れることができます.

 ITSソサイエティ名古屋チャプタ設立の趣旨は,中部圏のみならず,世界中のITS,ASV分野の研究者,開発者,加えてユーザが,それぞれのアイデア,研究課題・成果,ニーズを活発に議論,情報共有できる場を提供し,より安心・安全・快適な自動車,交通システムの実用化に貢献することであります.具体的には,名古屋チャプタ主催の研究発表会や見学会,講演会の開催や,他研究組織とのイベントの共催などを計画しています.これらにより,各研究機関,研究・開発者の緊密な連携を促進し,世の中に先駆けた研究成果を中部圏から創出,情報発進することで,この地域における研究および事業活動がより一層活発になることを期待しております.



ITSS名古屋チャプタ役員 (2013)

Chair
村瀬 洋(名古屋大学 大学院情報科学研究科 教授)
Vice Chair
脇田敏裕(株式会社 豊田中央研究所 取締役)
Secretary
内藤貴志(株式会社 豊田中央研究所 主席研究員)
Treasurer
小栗宏次(愛知県立大学 情報科学部 教授)
Technical Committee Chair
山里敬也(名古屋大学 教養教育院 教授)